こぺんはーげん将軍の旅日記

陸マイラーの旅日記を中心に備忘録なども

大学入学共通テストへの記述式問題導入は中止すべき(延期ではなく)

いつもの話題と違う記事になります。何となく書きたくなったので。

いろいろと迷走しているのに、来年から始まる大学入学共通テストの話です。

 

 

幅広い受験生が受験する試験に記述式問題を導入するのは愚の骨頂

センター試験と同等の受験者数とすると50~60万人が大学入学共通テストを受験します。となると50~60万人の採点をバラバラの採点者が実施するにもかかわらず公平性を保つ必要があります。これはよく議論されている問題ですのでさらっと流しますが、無理でしょう。

他にも大きな問題があります。

それは記述式問題を解くレベルにない受験者が圧倒的に多いことです。

 

高レベル層だけが受験する模試でも記述式問題になると回答率が大幅に下がる

いつ、どこで、というのは伏せますが、私は東大模試の採点をしていたことがあります。恐らく、受験者層の平均レベルが最も高い模試の1つでしょう。

実施させるのが夏と秋であるため、冬に実施される大学入学共通テストと単純比較できませんが、この模試でさえ、選択問題と比べると記述式問題の回答率はかなり低かったです。特に夏は感覚的には半分くらいはまともに書けていません。秋でも3割くらいはまともに書けてないですね。

まともに書けている、というのは正誤に関わらず日本語のおかしくない文章で回答できているというレベルのことです。白紙も珍しくありません。

難しい問題を解けるかどうか、ではなく自分の考えを相手に伝わるように書けるかどうか、でもこのレベルです(まったくわからなくて白紙パターンもあるはずですが)。

この模試の受験者層はざっくりとですが偏差値60以上でしょうか?上位1/6くらいでこの有様です。

大学入学共通テストだと偏差値20~80くらいが受験者層になるでしょうから(ほぼ全員)、試験時間内に記述式問題にまともに取り組める人がどれだけいるでしょうか?

せいぜい1/3ではないでしょうか?

 

 

そもそも記述式問題で自分の考えを述べるには相当量の知識が必要

知識偏重の教育からの脱却とか言われてますが、知識なしに考えて出てくるものなんてゴミか毒かどちらかです。

日本という国を知らない人に応仁の乱について問う意味はあるでしょうか?

2次関数が理解できない人に微分積分について問う意味はあるでしょうか?

 

何の役にも立たないゴミならまだましですが、無知な人が間違ったことをSNSで配信して混乱を招く事例がよくあります。

 

 

ベースとなる知識がないといくら考えても有益なものは生まれません。

まずは知識のあるなし、基本ができるできない、で分けてから思考能力を確認する方が合理的です。

 

 

共通一次試験やセンター試験は就職活動でいえば書類選考

マークシート式試験である共通一次試験、センター試験というのは機械的に採点して2次試験への足きりに使われます。

就職活動でいえば、書類選考やSPIにあたります。

100人の枠に10000人が希望されても全員と面接するのは非現実的です。

書類選考や学歴フィルター、SPIで面接するに足る人数まで絞り込むわけです。

 

大学入学共通テストに記述式問題を取り入れるのは就職活動において書類選考と同時にスカイプによる簡易面接を実施するようなものです。

 

 

まとめ

共通一次試験やセンター試験といったマークシート式の試験を1次試験として実施することは合理的であり、試験を実施する側の現場にとっても比較的楽な形式でした。

受験者にもそこそこ楽な形式だと思います。

 

大学入学共通テストへの記述式問題の導入はこれらの利点をすべてひっくり返すような理解に苦しむ方策です。